メディアクリエイトが発表した2010年1月18日-1月24日の【週間ソフト・ハードセルスルーランキング】によれば、今回計測週のトップの座についたのは、先週の2位から返り咲いた『ニュー・スーパーマリオブラザーズWii』だった。任天堂の大黒柱的タイトル『スーパーマリオブラザーズ』シリーズの最新作のWii版で、横スクロールタイプのものとしては初めて複数人数でプレイできるのが最大の注目点。一人で遊ぶことも可能だが、自分以外のプレイヤーと共に挑戦すると、各面・各ポイントの難易度や面白さがまったく違ったものとなるのが興味深い。販売本数はすでに300万本を突破しているが、いまだに今回週だけでも10万本を超えた売上をあげているのが驚異的。




第二位は新作の『戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校』だった。いわゆるタクティカルシミュレーションにロールプレイングゲーム要素を加えたもので、今作では陸軍士官学校がストーリー上の中心として登場する。キャラクタの育成と戦場での戦いという、近代兵器を扱ったユニット単位のシミュレーションゲームではよくありがちな構成だが、兵種の増強(前作の3倍以上の35種)、さらには戦車のカスタマイズも大幅に強化されるなど、追加要素も嬉しいところ。前作はプレイステーション3での発売で、今作はプレイステーションポータブルでの展開となり、違ったユーザー層へのアピールがどこまで浸透するのかが気になる。次週以降に注目したい。

第三位は『魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE BATTLE OF ACES-』がランクイン。ゲームタイトルからも分かるように、アニメ『魔法少女 リリカルなのはA's』を題材にした対戦アクションゲーム。なのはをはじめとした魔法少女たちによる魔法合戦を3Dグラフィックで堪能しながらバトルを繰り広げていくもの。近距離・遠距離の2つのレンジを使い分ける戦闘システムを採用しており、それぞれのキャラクタの個性にあった魔法などが楽しめる。ストーリーモードでは「原作アニメをベースにした」オリジナルストーリー(原作者書き下ろし)が展開。キャラクタ描写やストーリーはファンにも好意的にとらえられているようだが、格闘ゲームとしての難易度はハードルが低く、正直微妙な判断が多い。

第四位はかなり順位落ちをしたものの、まだまだ堅調な『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』。既存のシリーズタイトルよりも前の物語が描かれている作品で、3人の中から1人を選び、それぞれの物語をプレイすることができる。スクエニとディズニーという奇跡のコラボレーションシリーズというだけでなく、オンラインと通信による多人数プレイも含めたプレイスタイルの多様性、シナリオの受け入れられやすさ、戦闘の心地よさなど、高評価ばかりが目立つ。少々ペースが落ちてきたのでミリオン達成は難しいかもしれないが、内容的にはミリオンタイトルに匹敵すると評価しても差し支えない。

今回計測週は新作・既存作がバランス良く登場した週となった。特に『戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校』は前作が口コミでじわじわとセールスを伸ばしたタイトルだっただけに、今作がどこまで伸びるか気になるところ。対応機種のハードルは前作よりも低いだけに、伸びにも期待できるのだが。