
今調査は2010年9月8日から13日にかけて携帯電話を使ったインターネット経由で、20-59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000人分。男女比は1対1、年齢階層比は10歳区切りで均等割り当て。実施機関はネットエイジア。
日本では酪農が海外ほど盛んでは無いのでメジャーとは言い難いが、海外では酪農が社会生活に浸透しており、同時に牧場系のゲームも人気が高い。【女性6割、20代前半までで5割強…Facebookの人気ゲームアプリたちのプレイヤー属性】で説明したが、牧場経営系ソーシャルゲーム『Farmville』の人気はワールドワイドのレベル。日本でも、家庭用ゲーム機向けのタイトル『牧場物語』シリーズが根強い人気を誇っているのは御存じの通りで、ソーシャルゲームでも複数の牧場系タイトルが登場し、運営されている。先に【女性20代は3割強が「サンシャイン牧場」をプレイ中…牧場系ソーシャルゲームのプレイ実態】で説明したように、今調査母体では2割近くの人が何らかの牧場系ソーシャルゲームで遊んでいる。

↑ 遊んでいる牧場系のソーシャルゲーム(複数回答)(再録)
それではそれらの人たちは、どのような点に魅力を覚えているのだろうか。複数回答で聞いた結果が次のグラフ。全体では「自分のレベルが上がる」が最上位で47.3%という結果になっている。

↑ 牧場系ソーシャルゲームの魅力(複数回答、遊んでいる人限定)
次いで「ほのぼのしている」「育てられる動物の種類が増える」「動物の成長過程が分かる」「動物がかわいい」の順となっている。
興味深いのは男女の差。男女別に上位から羅列すると次の通りとなる。
■男性
「自分のレベルが上がる」「ほのぼのしている」「動物がかわいい」「友達の牧場を手伝える・手伝ってくれる」「育てられる動物の種類が増える」
■女性
「育てられる動物の種類が増える」「動物の成長過程が分かる」「自分のレベルが上がる」「ほのぼのしている」「動物がかわいい」
「自分のレベルが上がる」「ほのぼのしている」「動物がかわいい」「友達の牧場を手伝える・手伝ってくれる」「育てられる動物の種類が増える」
■女性
「育てられる動物の種類が増える」「動物の成長過程が分かる」「自分のレベルが上がる」「ほのぼのしている」「動物がかわいい」
また「育てられる動物の種類が増える」「動物の成長過程が分かる」「動物がかわいい」の三項目については、女性の順位が上位であるだけでなく、男女差で見ると女性の数字が男性よりもかなり大きくなっているのが確認できる。これらに共通するのは「育てる」という要素であり、そこが女性陣にとっては「ツボ」になりやすいと見てよいだろう。

ちなみに回答を読み返してみると、ソーシャルゲームである必要性を感じる項目は、最上位が「友達の牧場を手伝える・手伝ってくれる」で全体では34.9%。それなりに多いには違いないが、他の上位項目と比べると今一つ感がぬぐえない。あまり他人との関係が深入りしすぎるシステムでは、気軽さが無くなってしまう問題点が生じるが、もう少し全体的な調整が必要かもしれない。【四人に三人は「我が身恋しや」な招待理由】のように「他人を招待するのは自分のプレーで有利になるため、と考えている人が多い」という結果もあり、それではソーシャルゲームの意味合いも半減してしまっているわけだし……。
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