
半数近くは一か月以内で飽きる、「即日」も5%
今調査は普段からスマートフォンのゲームで遊んでいる15歳から69歳の男女を対象にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は700件。利用スマートフォンのOS区分はiOSとAndroidで1対1(実際の普及、利用比率とは異なる)。
多種多様なアプリゲームやブラウザゲームが展開されているスマートフォンゲーム市場。気に入ったゲームを長きに渡り使い続けることも多いが、プレーして暫くのうちに飽きてアクセスするのを止めたり、アプリを削除することもある。それではスマホのゲームに飽きる場合、どの程度の期間で飽きることが多いだろうか(回答者がすべてのゲームにおいて、この期間で飽きるわけでは無いことに注意)。択一で答えてもらった結果が次のグラフ。

↑ スマートフォンのゲームに飽きるまでの期間(択一)
もっとも多い期間は「一か月」で17.6%。設問にやや難があったのか、それ以外は「2-3週間」より長い期間すべてで大体10%ずつの回答になっている。あえて高めの値を示している期間を抽出すると「一か月」「3か月から半年」「半年から1年」あたりが該当する。ゲームの内容、ジャンルやアップデートの頻度にもよるが、スマートフォンのゲームプレイヤーが飽きを見せるタイミングはまず一か月、そしてそれを乗り越えれば半年、そして一年という区切り方が読み取れる。
他方、「一週間」はおろか「即日」で飽きるという人も5.0%いる。後述するが「あきる」というよりは「(プレーを)あきらめる」に近い理由によるところが大きい。
これを遊んでいるゲームのタイプ、具体的には「アプリ…AppStoreなどからダウンロードするアプリタイプのゲーム」「ブラウザ…AmebaやGREE、Mobageなどのマイページから遊ぶブラウザゲーム」に区分した上で集計しなおしたのが次のグラフ。

↑ スマートフォンのゲームに飽きるまでの期間(択一)(ゲームのタイプ別)
「即日」でブラウザゲームの12.3%という値が目に留まる。また「3か月から半年」「半年から1年」の区切りで大幅にアプリがブラウザの値を超えているところからも分かる通り、概してブラウザゲームの方が飽きられる傾向は強いようだ。ただし「1年以上」ではブラウザの方が回答率が高いことから、長きに渡るゲームではブラウザゲームの方が長期間プレーされる、飽きが来ないタイトルが多いのかもしれない。
なぜ即日飽きるのか?
スマホゲームで「即日飽きる」と回答した人に、その理由を聞いた結果が次のグラフ。ゲームタイプ別の回答数もリリースには記載されているが、回答絶対数が少なくぶれが大きいリスクがあるため、あえて全体値のみでのグラフ生成とする。

↑ 即日飽きた理由(上位)
最多理由は「ルールや操作方法が分かりにくい」で40.0%、次いで「チュートリアル(ルールなどを説明するゲームスタート時の導入部分)が長すぎる」で34.3%。要は「すぐに遊べるような難易度・仕組みでない」「プレーに至るまでのハードルが高すぎる」が主要因。お気軽に遊べるゲームを求め、それが叶いそうにないので飽きた…というよりはあきらめた…ことがうかがえる。また、お気軽なゲームでないものを求めていた事例でもパスしてしまいそうだが、「初回起動・インストール時に重すぎて断念」も、(あきらめた、という意味での)類似パターンだろう。
「イラストやキャラが気に入らない」はともかくとして、その他「よく落ちる、ロードが長い」や「ゲーム内の交流や協力プレイが面倒」など、すぐに飽きられるタイプのゲームとしては「面倒」と「システムレベルでの重さ」の2つ、特に前者が問題であることが分かる。スマートフォン向けゲームの制作サイドにおいては、少なくともすぐに飽きられてしまうようなものは避けたいのなら、この点に注意すべきといえよう。
もっとも「プレイまでのハードルが低い」「システム上の負荷を感じさせない」という点は、何もスマートフォンに限った話では無い。そしてさらにいえば、ゲームだけでなく、一般用のアプリケーション・ウェブサービスにもいえることではある。
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