ゲーム機なパソコンイメージiMacのようにスタイリッシュなものもあるが、縦置きにしても横置きにしても、パソコン本体の形は「直方体」というのが通常のイメージ。しかしこれはあくまでも利用しやすいから、という理由でしかなく、内部の部品(マザーボードやハードディスクなど)が収まるのであれば、どんな形をしても構わない(もちろん放熱性などの考慮は必要)。【Toxel.com】では「パソコン本体は四角形」という固定概念の殻をぶち破り、さまざまなデザインで創られたパソコン(本体ケース)を紹介している。今回はそこから、ゲーム系のアイテム・機材を流用・活用したものをチェックしてみることにしよう。





まずはファミコン(NES)のコントローラーの形をしたパソコン本体。中を開けるとどこぞの国のまがい物家電商品のようにスカスカ。


ファミコンコントローラーなパソコン
ファミコンコントローラーなパソコン

おおもとの記事は【こちら】。スウェーデンの学生たちが約3万円をかけて創ったもので、かなり手間がかかっていることが分かる。ボタンやコントローラーの電気的接点が見つからないので、どうやらボタンなどはダミーのようだ。

続いて、往年のゲームファンなら色々とツッコミたくなる「ドリームキャスト・パソコン」

ドリームキャストパソコン
ドリームキャストパソコン

Toxel.comは海外のウェブで、そこからリンクが張られている【元記事】もやはり海外のものなのだが、「どこかで見たような……」という曖昧な記憶と写真右下のロゴを元に探したところ、【2008年11月にAKIBA PC Hotline!】で紹介されていた、ツクモパソコン本店による改造パソコンの新作「ドリームキャストPC」そのものだった。なんとこのサイズでブルーレイディスクとHDMI出力に対応しているという。残念ながら非売品で、制作費用は10万円程度。セガファンなら一台欲しいかも、と思うに違いない。もっとも、「ドリームキャスト」そのものを知らない人も多いだろうが……(セガがかつて発売していたゲーム機)

最後に紹介するのは、こちらも海外のファミコンことNESをパソコンにしてしまったもの。

NESパソコン
NESパソコン


NESパソコンの紹介動画

制作者はフランスの人で、スペックは1GHz CPU(CPUの種類は不明)、RAM256MB、40GBのハードディスクと、現在のパソコンと比べればひ弱なスペックではあるが、作成された2007年当時としてはそれなりのもの。制作費要は1200ドル程度。ebayに出展されたが、元記事では「現在150ドル程度までしか値がついていない」と残念なお話に。

ちなみにこの「NESパソコン」、各種ゲーム機のコントローラー(NES、スーパーNES、N64、プレイステーション2)と、それらのコントローラーをNESパソコンで動かすためのアダプタ、さらにはドライブがDVD対応なのでDVDプレイヤーとしても使用できる。



電子レンジ型パソコンイメージ元記事では他にも、なにやら芸術的な造形のものや、トースター型・ラジカセ型・電子レンジ型パソコンなどが紹介されている。特に電子レンジ型パソコンは「レンジ内部にグラタンか何かを入れて温めている様子の壁紙」を使っているところが撮られており、ぱっと見では「なんでレンジにキーボードをつないでいるんだ?」と錯覚しかねない情景になっている。

小型のゲーム機にパソコンの機能を搭載したものならともかく、その他のパソコンは実用性としてはゼロに等しい。いや、パソコンそのものの機能はしっかりとあるので、その分は実用性がある、ということになるが、それだけの話。「台所でもパソコンを使いたいから、違和感がないようにトースターや電子レンジの形をしたパソコンを」と考える人はいないだろう。むしろこれらは半ばお遊び、半ばジョーク、そして何よりも、それらのアイテムとパソコン自身をこよなく愛しているからこそ出来た、愛情の結晶とも表現できよう(あえて「魔改造」や「悪魔合体」のキーワードは使うまい(笑))。